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2005年12月11日 (日)

最後の晩餐 (5日目その2)

最後の夜を迎えた。
今日は珍しくずっと晴れていた。
最後だからということで私はもう一度海岸に出た。
晴れていると星空がきれいなのだ。
私は海岸にある大きな岩に寝っ転がり、1時間以上の間空を眺めていた。
南十字星ってここから見えるのかな?
北極星の見つけ方は覚えているけど、南十字星ってどうやって見つけるんだっけ?
こんなときに、学生の頃もう少し勉強をしておけばよかったなんて思うものだ。
でも本当に星がよく見えるので、どれが何座なのかなんとなく分かる気がした。
あれはさそり座に違いない!なんてね。
これは東京ではありえないことだ。
星空を眺めているだけで、心が洗われる気がするのは何故だろう?
ふっとガンダムの世界を思い出す。
地球の重力に引き寄せられて腐っていく人間と、宇宙へ旅立ち新しい能力に目覚める人間。
そんな宇宙を見ているんじゃないかと思わされるほどにきれいなのだ。
流れ星もいくつか見ることが出来た。
不思議なのは水平線の向こうでものすごい雷が光っている。
これもモンスーンの不思議な光景だ。
1時間も経つと、空が曇ってきて星が見えなくなってしまった。
でも一人で来なかったら、きっとこんな時間の過ごし方はなかっただろうな。
一人で来たことを後悔していたけど、いろいろな人と話をして、こんな夜空を見ることが出来て、必ずしも悪いことばかりじゃない。

そういえば腹減ったな。
今日はまたあの嫌な気分になったホテルのレストランにもう一度行ってみた。
朝食とは違うスタッフがいるのだが、やはり私の名前は有名なようだ。
この日はレストランも空いていて、俺ものんびりと従業員と話をしながら過ごすことが出来た。
私は、青唐辛子の鶏肉のライスを頼んだ。
「これは辛いけど大丈夫?」って言われ、「どれくらい辛いの?」、「ちょっと辛めだよ」、「じゃそれでいいや」。
実際に食べてみると結構辛かった。。。
涙出てきた。。。。
「どう辛くない?」、「結構辛い・・、でも美味しいよ!」なんて言いながら、何とか完食をした。
「珈琲かデザートはどう?」、「いやいらない、今日はこれで。」、「アイスクリームは?」、「アイスクリームか、口の中辛いからなあ。じゃお願いします。」
結局アイスを食べて珈琲まで飲んできました。

店の中を子供を抱えながらあやしているおっちゃんがいた。
従業員達はかわいい!って感じでやたらとかまっていた。
俺の近くに来るとそのおっちゃんは「調子はどうだい?」と言ってきた。
「うん、いい気分だよ」、「これ俺の息子だよ!」、「可愛い子だね、今何歳?」「3歳。」
可愛いねといいながら、その子を撫でているとそのおっちゃんは言い出した。
「何か困ったことがあれば何でも言ってくれよ。」
何でこのおっさんがそんなことを俺に言うんだ?と思っていたら、そうだこの人俺にリゾート会員権を売りつけようとしたマネージャーのおっさんだ。
だから従業員達もこの子供にかまっているんだ。
あのおっさんも親なんだなって思ったら、なんだか昼間の嫌な気分もどこ吹く風で、ちょっと親しみが湧いた。

「最後に楽しい晩御飯が食べられました。ありがとう」とレストランの従業員さんたちに告げて、俺は部屋に戻りました。

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